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hirschkalb's blog

"I beseech you, in the bowels of Christ, think it possible that you may be mistaken."

残業続きのプログラマへの気休めとしてのマッキンゼー

気休めというのは、ものの辞書によれば「ひとときだけ安心を与えるような言葉・考え・行為」であるようです。


ですから、この先に述べることを真に受けて「適当なことを言うな」などとコンプレイント(和:クレーム)されることのなきよう。気休めとはえてして適当なものではありませんか。


マッキンゼー&カンパニーといえば思い浮かぶのが大前研一氏と南場智子氏。気休めに述べるのだから狭すぎるということなかれ。

問題解決アプローチとバグ解析フローは同一

大前氏は、著作の中で問題解決の第一歩は「問題がどこにあるのか」「何が問題なのか」を自分で見つけ出すことと言います。プログラマのお仕事であるバグ解析など、まさにここから始まるのではありませんか。


インシデントレポートに報告された現象やログを眺め、値を突っ込んで出た結果を検証し、怪しい箇所を絞り込んでゆく。(バグ概要の把握)


さて、次に大前氏は「次はなぜその問題が発生するのかという原因に言及し、何をどうすればその原因を排除できるのかという仮説を立てる」といいます。


これまた、バグ解析の過程と似ています。似ているというより、そのものでしょう。これと思しき行に注目し、突っ込む値を変えて通してみる。最後には原因の一行を明らかにし、まさに「何をどうすればその原因を排除できるのかという仮説を立てる」。(解析)


氏によれば、「仮説を立てたら、今度はその仮説の検証だ」。バグ解析の場合、改変したコードのコンパイルと実行がこれに当たるでしょう。そして、再度テスト設計・テスト実装・テスト実行を行って、周辺影響確認も怠らない。(処置&処置確認)


とまあ、マッキンゼー出身である大前氏の述べる課題解決のアプローチは、実はプログラマが無意識に身につけているものと遜色ないと言えないこともないのです。あるいは、このフローはマッキンゼー関係者の提案なのかもしれませんが。

マッキンゼーのエージェントのほうが単に時間的な比較だけでも過酷かも

「毎日終電で帰っているよ」というのが、自分の抱える仕事のつらさ(「最悪だ!」「耐えられない!」「許せない!」)を吐露したものであるというならば、実は相対的に見て「たいしたことない」のかもしれません。


南場智子氏の対談記事を読むと「毎日朝の5時ごろまで仕事して、でも9時には出社してはいけなくて」「夜中の1時くらいになるまで頭がすっきりしなくて、それから3, 4時間仕事して朝、家に帰る」「徹夜は当たり前で、家に帰らないまま2週間とか」いう状態であったことが分かります。


加えて、マッキンゼーの仕事内容は、人間は自分のよく分からないものに権威・凄み・恐怖を感じたりするものだとは言いますが、おそらく「一般的な」(何が一般的なのかは知りません!)プログラマの受け持つ仕事よりは、ハードなものに違いありません。


何が言いたいのかといえば、要するに、プログラマが「つらい」「耐えられない」「最悪」というのは、所詮その程度のものだということです。言葉の遊びにはなりますけれども、「最悪」とは最も悪いと書くのです。「2週間以内に家に帰られている」なら、相対的に観てもっとつらい状況は上記の通り存在するので、「最悪」にはなりえません。

気休めの総論

以上の通り、知らず知らずのうちに論理的問題解決アプローチの骨子を実践しており、それを長時間強いられる環境にある、「残業続きのプログラマ」ないしは「すべての情報処理技術者」は、まあ、マッキンゼー&カンパニーというハードな職場を思い出すか、あるいはそこにでも勤めているつもりで自身を奮い立たせてみるのも一興(風変わりで面白いこと)と思います。

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