hirschkalb's blog

"I beseech you, in the bowels of Christ, think it possible that you may be mistaken."

012 傍観者効果 bystander effects

以下の推論は妥当な論証であるが、結論は現実とは一致しない。誰が見ても誤りとわかる不具合がいつまでたっても指摘されないことはしばしばだ。それどころか誰の目にも明白な誤りほど放置されやすい感じはしないだろうか? さて、なぜだろう?


前提1: 誰が見ても誤りとわかる不具合は他の誤りよりもすみやかに指摘される
前提2: 誰が見ても誤りとわかる不具合がある
結論: その不具合は他の誤りよりもすみやかに指摘される

答え:前提1が誤り。ある不具合に対して自分以外に傍観者がいると思われる時に率先して行動を起こさない心理を傍観者効果と呼ぶ。この効果は傍観者が多いと思われる時ほど高い。

[2] 傍観者が多いと思われるときほど自ら行動を起こさないのはなぜだろう?


ひとつは以下のような推論が行われているからだろう。(多元的無知)



前提1: 緊急性を要する不具合ならばとっくに指摘されている
前提2: その不具合を誰も指摘していない
結論: その不具合は緊急性を要する不具合ではない



あなたはほかにやるべきことがたくさんある。仕事の割り込みなど日常茶飯事だ。予想外の仕事が確率1で発生することが的確に予想できる。そのような現場でなぜ緊急性のない仕事から着手することがあろうか?


二つ目。不具合を指摘することでインシデントレポートの作成、改修後のテスト等の作業を担当しなければならなくなる。できればそのような面倒は避けたいだろう。ほかに気づいている人がいるというのに。(責任分散)


三つ目はこうだ。不具合を指摘すればプログラマが修正に追われる。誰しも自らの指摘のせいで他人の仕事を増やしたとは思われたくはないだろう。


「そんなつまらない誰にでもわかるような指摘をしている暇があったらもっと重大なバグを検出しろ」と思われるかもしれない。


重大なバグを発見すれば時には感謝されることがあるのだ。なぜ誰に目にも明らかな不具合をわざわざ指摘しなければならないのだろう? そのように考えることは自然だろう。 (評価懸念)


c.f. 『傍観者効果』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%82%8D%E8%A6%B3%E8%80%85%E5%8A%B9%E6%9E%9C

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